米Microsoft Corporationは12日(日本時間)、公式ブログ“Windows Blog for Japan”で、「Windows 10 Creators Update(バージョン 1703)」で導入された日本語入力の改善を案内した。それによると、「Windows 10 Creators Update」では予測入力機能の強化、変換性能の向上、入力モード切替の通知といった改善が施されているという。


まず、予測入力機能の強化としては、既定で入力開始直後から予測候補を表示するようになった。また、英単語の予測候補がより多く提供されるようになったことにより、日本語のみならず、英語の入力も簡単になっているという。さらに、予測候補を非表示にする削除ボタンが追加。[Ctrl]+[Delete]キーというショートカットキーを知らなくても、不要な候補を簡単に削除できるようになった。

次に、変換性能の向上ついては、細切れに確定を行うような使い方をしていても、直前の単語を参照してより賢い変換を行うようになったほか、品詞を“短縮よみ”で登録していても無条件で変換候補の最初に表示せず、学習結果を反映して変換候補を出すようにするなどの改善が行われた。もちろん、安定性と反応速度の向上も引き続き図られている。

最後の入力モード切替の通知は、「Windows 10 Creators Update」へ更新して初めに気付く大きな変更といえるだろう。「Microsoft IME」の入力モードを切り替えると、画面の中央に大きく“A”や“あ”と表示されるようになり、入力モードが何に切り替わったかを簡単に把握できるようになった。

もしこれが気に入らない場合は、「Microsoft IME」の設定画面にある“IME入力モード切替の通知”で[画面中央に表示する]オプションを無効化すればよい。

なお、「Microsoft IME」の設定画面へアクセスするにはIMEが有効な入力フィールドで[Ctrl]+[F10]キーを押すと現れるメニューを利用すると便利であることも覚えておくとよいだろう。単語の登録や誤変換レポート、手書きで文字を探せる「IME パッド」へのアクセスも容易となる。

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PCから離れると自動ロック──Windows 10の新機能「動的ロック」を試す

Windows 10の新たなアップグレードコンセプト「Windows as a Service」

4月11日に一般ユーザーへの配布が始まったWindows 10の大型アップデート「Creators Update」。OS標準ペイントアプリの3D対応や「Windows Mixed Reality」対応などが目を引く(実用するかはまた別の話)が、PCの使い勝手を向上させる細かなアップデートも多数含まれている。新たなサインインオプションとして用意された「動的ロック」(Dynamic lock)もそのうちの1つだ。

動的ロックは、ユーザーが普段身に付けているスマートフォンをあらかじめBluetoothでペアリングしておけば、離席したときに「PCを自動でロックできる」機能だ。PCの無操作時間によってロックを行う設定よりも、セキュリティや使い勝手の向上を見込んだものである。

AppleのmacOS Sierraでは、既にApple WatchとMacを組み合わせて似たような使い方が可能だ。こちらは逆のアプローチで、設定したApple Watchを身に付けていればロックの「解除」が即座にできるというもの。スクリーンセーバーの復帰時にパスワードを即座に要求するセキュリティの高い設定にしても、解除の手間を減らせるのだ。

ライターのらいら氏に「この機能のためにApple Watchを買っていいレベル」とまで言わせたこの機能だが、Windowsユーザーも同じような使い勝手を実現できるのか。実際に試してみた。

●セットアップはサインインオプションから

動的ロックを使用するには、まずはPCと使用するスマートフォンをBluetoothでペアリングしておく必要がある。動的ロックの対応デバイスはスマートフォンのみで、Bluetoothのデバイス一覧に電話のマークが付いていれば使用できることになる。

今回はAndroidスマートフォンとWindows 10 Mobileスマートフォンをペアリングして試したが、本当はAndroid WearやApple Watchのようなウェアラブルデバイスでも使えるようにしてほしいところだ。

スマートフォンとのペアリングが完了したら、続いて「設定」→「アカウント」→「サインインオプション」の中にある動的ロックの項目にチェックを入れる。これでセットアップは完了だ。この状態からスマートフォンを持ってPCを離れて、Bluetoothの電波が届かなくなった1分後にPCがロックされる。

●対応デバイスの拡大と「ロック解除」にも期待

Creators Updateはクリエイター向け機能のみならず、こういった地味な機能拡張が多く含まれている。特に強化が求められているというセキュリティ関連においては、生体認証機能「Windows Hello」の強化や、今回の動的ロックのような機能の追加によって、同社の注力分野であることが垣間見られる。

動的ロックに関しては、「感動するほど便利」とまではいかないが、設定しておけば多少は安心か、といったところ。ただし、必ずしもスマートフォンを持って離席するとは限らないので、やはりウェアラブルなBluetoothデバイスにも対応するべきだろう。また、mac OSとApple Watchの組み合わせのように何らかの形でロック解除にも使えるようになると、さらに使い勝手は向上しそうだ。

 

 

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Windows 10の新たなアップグレードコンセプト「Windows as a Service」

「Windows 10」のプライバシー設定についてMicrosoftが説明

米Microsoftは4月5日(現地時間)、同日からマニュアルダウンロードが可能になった「Windows 10」のアップデート「Creators Update」でのプライバシー設定について説明した。

Windows 10ではサービス改善のために多様なユーザーデータを収集しているが、これがユーザーやプライバシー擁護派の懸念を招いていた。MicrosoftはかねてCreators Updateでデータ収集に関する透明性を高め、設定を分かりやすくするとしていた。

アップデート後、「プライバシー設定」の初期設定は以下のようになる。基本的な診断データ以外の、位置情報、音声認識、より多くの診断データ、関連性の高い広告を表示するためのデータなどは収集されない設定だ。

基本的な診断データには、Windows 10の安全を保つために最低限必要な、端末、ネット接続、構成データなどが含まれる。

ユーザーはここで、Microsoftに送ってもいいデータを選択して有効にできる。例えばCortanaを快適に使うには、音声認識をオンにする必要がある。診断データをBasicからFullに切り替えると、Webブラウザ、使用アプリ、入力データもMicrosoftに送ることになる。データの詳細はTechNetのブログで参照できる。

Microsoftは、Windows 10を快適に使うためには、すべて有効にするよう推奨している。

日本語版はまだないが、Microsoftは「Microsoft privacy dashboard」を公開しており、ここでも設定を確認できる。これは米Googleの「アカウント情報」と似た、ユーザーが使っているMicrosoftのサービス全般でのプライバシーについて一元管理できるダッシュボードだ。

同社は、今後もフィードバックに基いて、ユーザーが自分のプライバシーをより管理しやすくしていくとしている。

 

 

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Windows 10の新たなアップグレードコンセプト「Windows as a Service」

「Windows 10 Creators Update」リリース迫る--気になる変更点をまとめてチェック

MicrosoftではWindows 10から、OSの継続的なアップグレードを目指してWaaS(Windows as a Service)というコンセプトを打ち出している。

WaaSでは、Windows 10を継続的にアップグレードしていく(OSにどんどん新機能が追加される)ため、Windows 8までのように、数年後にメジャーアップグレードとして新しいOSを販売することはなくなった。

実際、2015年7月29日にリリースされた当初のWindows 10(開発コード名:Threshold、バージョン1507)が最初にリリースされて、同年の11月にNovember Update(同:Threshold2、バージョン1511)、2016年8月2日にはAnniversary Update(Redstone1、バージョン1607)が提供されている。これらのアップグレードでは、さまざまな新機能が追加されている。

Microsoftとしては、年間に2回ほどのアップグレードを提供する計画を立てている。当初は年間3回もしくは4回といっていたが、企業ユーザーからのフィードバックにより、年間の回数を抑え、アップデート時にある程度まとまった機能を入れ込むようにした。2016年はアップデートが1回しか提供されていないが、WaaSへの移行を考えたイレギュラーな状況だった。

一方、品質更新プログラム(Quality Updates:累積的な更新プログラム)は、今までと同じように月1回提供されている。以前、セキュリティ更新プログラムは個々のモジュールとして提供されていたが、Windows 10では重要な更新プログラムだけでなく、その月にリリースされたすべての更新プログラムを一括してアップデートする「ロールアップモデル」に変更された(Windows 7/8.1も後に追随)。

アップデートをシンプルにし、一括してインストールすることで、Windows OS自体のフラグメンテーションを起こりにくくする狙いがあり、企業のIT管理者が特定の更新プログラムだけをインストールするといったことはできなくなった。

なお、年2回のアップグレードは機能更新プログラム(Feature Updates)と命名されている。

■WaaSにおけるサポート期限は

Windows 10では、WaaSというコンセプトを採用したため、サポート期間が大きく変化している。

まずWaaSというコンセプトでは、Windows 10のアップグレード提供モデルを、主にコンシューマ向けのCurrent Branch(CB)、主に企業向けのCurrent Branch for Business(CBB)に分けている(例外として大企業向けのLong Term Servicing Branch:LTSBという提供モデルも用意されているが、そちらは後述)。

CBBは、Pro、Enterprise、Educationなどのエディションで提供されており(HomeはCBのみ)、これらのエディションでは、CBとCBBをユーザー自身の手で切り替えることが可能だ。また企業では、Active Directory(AD)のグループポリシーとして適用することもできる。

CBとCBBの違いは、機能更新プログラムの扱いにある。CBは、コンシューマを対象にしているため、いち早くWindows 10の新機能を利用できるように、機能更新プログラムが提供されたら、4カ月以内にアップグレードが行われる。

一方でCBBは、企業内でのWindows 10の利用を想定しているので、機能更新プログラムが提供されても直ちにアップグレードせず、一定期間の間に社内で計画的にアップグレードを行えるようになっているのだ。

機能更新プログラムは原則として年2回提供されることになっており、サポート対象となるのは、最新より1つ前のバージョンまで。これを踏まえて、最短で12カ月はアップグレードを延期することができる。さらにその後、猶予期間として60日間が設定されているので、実際は約14カ月、アップグレードを延期できるわけだ。

なおCBBでは、Windows Update for Business(WUB)によって、クライアントPCを複数のグループに分け、グループごとにアップグレードするタイミングをコントロールすることができる。

例えば、IT部門はテストを行うために、最初にアップグレードを行うリング1に設定し、経理部門や工場などには安定したWindows 10を届ける必要があるため、アップグレード期限の最後に行う、といった具合だ。

■企業側に求められる対応

このようにWindows 10では、今までのメジャーアップグレードとは異なり、年2回のマイナーアップグレードを繰り返していくことで、さまざまな機能が追加されていく形になる。

企業側でも、こうした形への対応が求められる。年2回のアップグレードとなると、今までのように微に入り細に入りテストをしている余裕はなくなるだろう。基本的に、Windows 10は互換性を重視して開発されているため、新たなアップグレードでも動作する可能性は高く、テスト自体をもう少し軽くしていく必要がある。できれば、自動的に検証を行うようなツールがあると良いのかもしれない。

■企業専用の特殊な提供モデル「LTSB」

Windows 10 Enterpriseでは、LTSBという特殊なアップデート提供モデルを選択可能だ。LTSBは専用のインストールメディアでインストールされ、年2回の機能更新プログラム(Feature Updates)は提供されずに、継続的に品質更新プログラムが提供される。

大企業のミッションクリティカルな用途で利用され、安定した同じ環境をできるだけ使い続けられるようになっている。

ちなみに、LTSBは年1回リリースされ、サポート期間に関しては、メインストリームサポート5年、延長サポート5年の10年間となっている。

例えば、2015年にリリースされたWindows 10 Enterprise 2015 LTSBはメインストリームサポートが2020年10月13日まで、延長サポートが2025年10月14日まで。2016年にリリースされたWindows 10 Enterprise 2016 LTSBは、それぞれ1年がプラスされる。

■WaaSはわかりにくい?

このように、同じWindows 10という名前のOSでも、サポート対象となるバージョンが何かは、アップグレード提供モデルによって異なっている。

ほとんどのユーザーが利用する機会のないだろうLTSBだが、サポートライフサイクルの考え方がこれまでのWindowsに近いため、こちらはわかりやすいだろう。

これに対してCBBでは、サポート期間が明確に決まっていない。前述したようにCBBにおいては、1つ前のバージョンまでがサポート対象となり、2つ前のバージョンは、一定期間の猶予を経てサポート終了になる。

Windows 10は1年に2回のアップグレードが想定されているので、12カ月+60日間(猶予期間)が最短サービスライフサイクルとなるが、Windows 10の機能更新プログラムが毎年何月にリリースされるか決まっていないため、実際にリリースされてみないと、古いバージョンをいつまで使い続けられるかがわからない。

例えば、2015年7月2日にリリースされたWindows 10(バージョン1507)は、時間だけを見ればもうサポートが終了していてもおかしくないが、2016年には機能更新プログラムが1つしか提供されなかったため、サポート期間が最短の場合よりもずいぶん長くなっている。

それでも、2017年3月末にサポートを終了するはずだったものの、WaaSが広く認知されていないためか、Microsoftはひっそりとサポート終了を5月まで延長した(5月と書かれているだけで、何日とは明記されていない)。

実際のところ、長くなる分にはユーザーが困ることはないだろうが、このあたりのあやふやさが、WaaSを余計にわかりにくくしているのだろう。

 

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「Windows 10 Creators Update」リリース迫る--気になる変更点をまとめてチェック

Windows 10」の次期大型機能アップデートである「Creators Update」は開発の最終段階に入っており、今後数週間は、頻繁に「Fast Ring」向けの「Insider Preview」ビルドがリリースされると考えられる。すべてが予定通りに進めば、3月半ばには最終ビルドの準備が終わり、4月上旬にWindows 10の「Current Branch」向けにアップデートがリリースされるはずだ。

今回のアップデートで何がどう変わるかは、すでにほとんど判明している。Windows Insider ProgramのFast Ringへのリリースを繰り返しながら開発が進められたことを考えれば、これは当然だろう。しかし、そのプロセスにあまり注目してこなかった人も、この記事を読めば素早く全体像を把握できるはずだ。

これらのビルドは、どちらもごく最近リリースされたものだ。この記事の説明はすべてを網羅しているわけではないが、Windowsを業務に使用している多くのユーザーが関心を持つであろうと筆者が考える変更内容をカバーしているはずだ。一言でまとめれば、最近のビルドを見る限り、興味深い新機能はいくつもあるが、悪いことが起こりそうな変更内容は少ない。

今回のリリースでは、変化に戸惑うことはほとんどないはずだ。いくつかの新機能は、Windowsユーザーが2年前のWindows 10のリリース以来ずっと不満に思ってきた問題点を修正している。また、漸進的な改善もある。

 

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次期Windows 10に、ストア以外から入手したアプリを「禁止する」新機能

Microsoftは、来たるWindows 10 Creators Updateで、Windowsストア以外からダウンロードしたアプリのインストールを警告/禁止する機能を実装する予定だ。

現在Insider Previewビルド15042にてテスト運用がなされており、本機能を有効にすると、ユーザーがWindowsストア以外から入手したアプリをインストールしようとすると警告を出す、あるいはそれを禁止することができる。本機能により、ユーザーはマルウェアやブロートウェアなどをダウンロードしにくくなり、PCをより安全な状態にしておける。

一方、Desktop App Converterにより、いくつかのデスクトップ(Win32)アプリはWindowsストアから入手できるが、例えばメジャーなAdobe製品や、当のMicrosoft Officeもフル機能版はストアで提供されておらず、全アプリの入手をストアに頼るのは無理があり、現時点でこの機能を活用できるユーザーはかなり限定されるだろう。

手元の環境で試したところ、「設定」に「アプリと機能」が追加されており、「任意の場所のアプリを許可する」、「ストアのアプリを優先するが、任意の場所のアプリを許可する」、「ストアのアプリのみ許可する」という設定から選べる。

Win32アプリを公式サイトからダウンロードしても、「ストアのアプリを優先するが、任意の場所のアプリを許可する」がオンでは、インストール時に警告が表示され、「ストアのアプリのみ許可する」では、設定を変更しない限りインストールができない。

なお、現時点でこの機能はデフォルトでオフにされており、プレビュー版でもユーザーは従来通り、自由にWin32アプリをインストールできる。

 

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「Windows 10 Creators Update」リリース迫る--気になる変更点をまとめてチェック

“Creators Update”に続くWindows 10の新バージョンが今年中にもリリース……か?



先日開催されたMicrosoft Ignite Australia 2017でのプレゼンテーションが一部で注目を集めています。それによると、“Windows 10 Creators Update”に続く大規模アップデートが今年中にもう1つリリースされる――?

問題のセッションは、Windows Insider Program & OS Fundamentals部門のDirector of Program Managementを務めるBill Karagounis氏による“Windows 10 - The time is now”です。このセッションの開始から約24分に掲出されたスライドには、たしかに“Second Update in 2017”と書かれています。

とはいえ、スケジュールは“TBD(To Be Determined:未定)”となっていて、確定というわけではないようですね。氏によると、Windows 10の各バージョン(1511や1607など。同じバージョンであれば機能に変化はない)のリリースサイクルは

Windows Insiders/フィードバック(4~8カ月):テストユーザー(Insider Preview)からのフィードバックを募りながら開発を行う評価期間パイロット(4カ月):一般ユーザー(Current Branch)に先行公開される期間プロダクション(最低12カ月):より保守的なビジネスユーザー(Current Branch for Business)へ製品として提供する期間

という3つの期間からなっており、最新バージョンが“プロダクション”になると、2つ前のバージョンの配信が終了する仕組みになっているそうです(市場には常に最新2つの“プロダクション”だけが存在することになる)。

次期アップデート“Creators Update”は今春の“パイロット”リリースが予定されています。そのため、このリリースサイクルに従うならば、その4カ月後に2つ前のバージョンである“November Update”の寿命が尽きることに。そして、“Creators Update”のリリースと同時に“Second Update(仮称)”の評価期間が始まり、従来通りのペースで開発が進めば、“4~8カ月”後、つまり年内にリリースされるであろうというわけです。

この年内にリリースされるかもしれない2つ目のアップデートで搭載される機能は明らかになっていませんが、“Creators Update”での搭載が見送られた“People Bar”などの新機能が期待されています。

なお、当該セッションはMicrosoft公式の動画サイト“Channnel9”で視聴することが可能です。

 

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次期Windows 10に、ストア以外から入手したアプリを「禁止する」新機能

Windows 10標準搭載の付箋アプリがアップデート、ジャンプリストから付箋が作成可能に


米Microsoft Corporationは、Windows 10に標準搭載されている付箋アプリ「Microsoft Sticky Notes」の最新版v1.6.2.0を公開した。現在、「ストア」アプリからアップデート可能。


今回のアップデートでは、タスクバーのジャンプリストが改善。わざわざ付箋を表示して[+]ボタンを押さなくても、ジャンプリストへ追加された[メモの追加]コマンドを利用して新しい付箋を作成できるようになった。「Sticky Notes」をタスクバーへピン留めしておけば、ジャンプリストから簡単に付箋を追加できて便利だ。

そのほかにも、付箋のサイズを変更する際にテキストがぶれる“ダンス”問題が解消された。また、フォントが「Segoe UI Emoji」から「Segoe UI」へと変更された。これにより、一部の顔文字が正常に表示できなかった問題が改善されるという。

米Microsoftは、Windows 10の初期バージョンである「version 1507」の企業向けのアップデート提供モデル「Current Branch for Business(CBB)」版において、サポート終了日を変更したようだ。

弊誌では同社のTechNet Blogの記事をもとに、version 1507のCBB版が3月26日で終了することを報じていたが、ブログの該当記事が更新され、サポート終了が5月と告知されている。詳細なサポート終了日は不明だ。

なお、Microsoftのサポートポリシーでは、企業向けのCBB版は最新の2世代のみがサポート対象となっており、Windows 10はversion 1507のリリース後、November Update(version 1511)とAniversary Update(version 1607)の2つのアップデートがすでにCBBとして提供されているため、version 1507はすでに“猶予期間”に入っていると説明している。


2017年はWindows 10の大型アップデートを2回予定しているが、単なる機能強化にとどまらず、AR/VR時代に向けた新しいユーザーインタフェース(UI)や、これまでにない新しいエディション(SKU)を準備しているようだ。今回はこうした最新情報を紹介する。


●「Project NEON」の一部機能をInsider Previewで提供

2016年12月に「Windows 10がHoloLens世代に向けたUI刷新を計画か」と題した記事の中で、Microsoftが、MR(Mixed Reality:複合現実)の環境を想定した新しいWindowsプラットフォームに対応した新デザイン言語「Project NEON」の開発プロジェクトを進めているという話題を取り上げた。

その際にProject NEONの存在を報じた米Windows Centralのザック・ボーデン氏は、2017年1月31日(米国時間)に同プロジェクトの一部機能を利用できるツールが登場したことを紹介している。

1月27日にWindows Insider ProgramのFast Ring参加者向けに配信されたWindows 10 Insider Previewの「Build 15019」は、既にProject NEONにアクセスするためのAPIのほか、この新しいUIデザインで利用される「エレメント」の一部が利用可能になっているという。また一部の開発者らは、これを利用してProject NEONの世界を先行体験できるツール「Interop Unlock Tools」を提供している、というのがその内容だ。

同ツールは現時点で最新のInsider Previewのみに対応するとのことで、基本的にはFast Ringのユーザーが前提となり、利用は自己責任となる。

現状のデモ映像を見る限りは、半透明のウィンドウにアニメーション処理を組み合わせて、スムーズに画面が遷移するくらいの特徴しかない。しかしボーデン氏によれば、現在のInsider Previewではまだ機能の一部が入っているにすぎず、実際の提供時期は次々回のWindows 10大型アップデートである「Redstone 3(RS3)」、つまり2017年の9~10月ごろがターゲットになるという。

2017年3~4月に一般公開とみられる次回のWindows 10大型アップデート「Redstone 2(RS2)」こと「Creators Update」を通じて、徐々に機能の追加やブラッシュアップが行われ、最終的にRS3のタイミングで完成させるロードマップを描いているようだ。

だとすれば、Creators Updateの提供が開始された後の5月に催される開発者向けイベントの「Build 2017」は、この新UIのお披露目と説明に適したタイミングとなる可能性が高い。以前レポートしたように、Project NEONは「Windows Holographic」などの新しい世界を含めたUI体験を想定しているといわれ、2017年後半以降にリリースされる同技術対応デバイスに向けたアプリケーションの拡充で大きな役割を果たすと予想される。

●Windows 10 Cloudの「クラウド」とは名ばかり?

本連載では2017年1月末に「2017年内にクラウド版Windows 10が登場する?」という記事で「クラウド版Windowsとは何か?」について考察し、その後にBuild 15019が配信された際に「Windows 10 Cloud」というキーワードが再びクローズアップされたことを「Windows 10開発プレビュー版に見え隠れするMicrosoftの新プロジェクト」という記事で紹介した。

しかしここにきて、Windows 10 Cloudがかつての「Windows RT」に相当する機能限定エディションだという話が持ち上がっている。

同件を報じたのはWindowsの最新情報に詳しい米ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏だ。名称に「クラウド」というキーワードこそ入っているものの、その正体はクラウドとはほぼ無関係の存在であると情報筋からのコメントを紹介している。

Windows 10 Cloudとは「UWP(Universal Windows Platform)アプリのみが動作可能なWindows 10」で、機能的には「Modern UIアプリのみが動作可能なWindows RT」に近く、マーケティング的にはサードパーティーに無料で提供された「Windows 8.1 with Bing」に相当するという。

後者のマーケティング的な位置付けはともかく、前者のWindows RTはあまりに自由度が低かったWindows OSをコンシューマー市場向けに投入したことが失敗の要因だったので、もしWindows 10 Cloudがそうした製品ならば、「Microsoftはまた同じことを繰り返すのか?」という疑念を抱いてしまう。

しかしジョー・フォリー氏によれば、そこには顕在化しつつあるライバル対抗の意図があるという。

●Windows 10 CloudはChromebook対抗OSになる?

日本は当てはまらないが、米国の年末商戦、いわゆるホリデーシーズン商戦では、GoogleのChrome OSを搭載したノート型デバイス「Chromebook」が急速に市場を拡大している。ChromebookはWindows OSのようなアプリケーションを動作させることはできないが、Webブラウザを通じて一般的な各種Webサービスを利用できる安価なデバイスとして人気だ。学生などを中心にプレゼントや貯金で買える手頃な選択肢として好まれている。

調査会社のGartnerやIDCが出した2016年第3四半期におけるPC市場動向の調査では、米国でのChromebookの出荷台数が初めてAppleのMacを抜いたことが話題となった。第3四半期が含まれる7~9月は米国で「Back to School」と呼ばれる商戦期で、新学期の始まる学生向けのセールが催されることが多い。Appleが以前はこのシーズンに向けてiPodの新製品を出したり、MacBookのキャンペーン販売を実施したりしていたのはこのためだ。

Appleの動向を振り返ると、2016年10月の新型「MacBook Pro」発表を控えてユーザーの買い控えが発生したり、「MacBook Air」の低価格モデルをラインアップから外したりと、2016年のBack to School商戦では自ら学生離れの要因を作っている印象があった。しかし、この間に起きたChromebookの躍進は象徴的な出来事として記憶に新しい。

こうした中、Chromebookを非常に意識した施策を連発しているのがMicrosoftだ。例えば同社は2017年1月24日、英ロンドンで開催されたBETTというイベントで「Microsoft Intune for Education」というサービスを発表している。これはデバイス管理ツールであるIntuneを使って学校内のPCを管理するもので、学校や教師向けのソリューションだ。

また同日には一番安価なもので189ドルから利用可能な教育向けPC製品のプロモーションも開始しており、主に教育市場で普及がみられるChromebookをターゲットに据えていることは想像に難くない。もともとこうした教育市場はAppleが得意とする分野と言われていたが、現在ではGoogleとMicrosoft、そして各社のパートナーらがこぞって製品やサービスを投入する市場となりつつある。

AppleとMicrosoftの関係にさらに言及すれば、MicrosoftはAppleが抱えていたオープンソース開発者の獲得にも注力しているようだ。オープンソースの世界で「優れたGUIでオープンソース開発も行えるマシン」として人気を博してきたMacだが、この市場に向けてMicrosoftはWindows 10向けに「Windows Subsystem for Linux(WSL)」を投入するなど、Windows上でLinuxそのものを動作させる仕組みをアピールすることで開発者を呼び寄せている。